貧者の一灯 ブログ

信じれば真実・疑えば妄想

2023年2月のブログ記事

  • 貧者の一灯・歴史への訪問

    ある時、権次は仕事で船に乗って、何日も 家に帰れない事になりました。   心配するお母さんに、権次は言いました。 「大丈夫、おれは運が良いからな。・・・ そうだ、運が良い証拠を母ちゃんに見せて やるよ。俺が出かけて十日たったら、家を 焼いとくれ」 「えっ、家をかい?」   驚くお母さんに、権次はに... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・THEライフ

    「団地」といえば、住民の高齢化が大きな 課題だが、横浜市内には高齢化にもかか わらず、介護が必要なお年寄りが他の地域 より少ない団地があるという。 都心から電車とバスで約1時間。平日の 午前9時、横浜市旭区の横浜若葉台団地 に着くと、樹木に囲まれた公園で70人以上 の高齢者がグラウンドゴルフを楽し... 続きをみる

  • 貧者の一灯・番外編

    手入れの行き届いた家々が整然と並ぶ 住宅街。明るいうちから雨戸を閉め切った 「その家」は、息を潜めているようだった。 福祉団体スタッフの古屋隆一(ふるや・りゅういち) (41)は昨年の秋、玄関前でびりびりに破かれた 手紙を見つけた。 数日前、住人の男性に「困っていることが あれば、手伝いたい」と書... 続きをみる

  • 貧者の一灯・特別編

    ※ 雄太へ優しい気持ち いつも、ママを見て気遣ってくれていた、雄太 のために良いママになりたかった。 仕事柄色んなママを見ていたから結構高い ハードルを作ってしまった。 手作りの服、手作りのおやつ、憶えている だろうか? 友達の家に行く時も「ママの作った物が良い」 って言われて作っていました。 雄... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・漢の韓信シリーズ

    第二章:呉の興隆 呉中に危機あり   越は呉の国内を荒らしまわったあと、闔閭が 帰還した報を受けて撤退した。   その見事なばかりの潔さに闔閭は驚いたが、 当然疑問は残る。いったい、なにを目的に 彼らは呉に侵攻したのか。 「どう思う?」   闔閭は伍子胥に尋ねた。 「越王允常いんじょうは、国を富ま... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・妄想物語

    ネットの普及により、テレビ離れする人が増え、 テレビ番組の視聴率は低下している。 テレビ全盛期のころは、平均視聴率20%を 超えるドラマはたくさんあったが、近年では 20%超えどころか15%を超えるものも少ない。 ドラマドラマには、推理ドラマ、刑事ドラマ、 熱血ドラマなどの定番ジャンルの一つに 「... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・一考編

    体力には自信があったのに 産経新聞の運動部長に就任したのは、48歳 の時です。 私は部長としては厳しいタイプで、記事にも 独自色を出そう、スクープを狙おうと考える 性格。酒も盛大に飲むし、煙草もかなりの量 を吸う。まぁ、典型的な”ブンヤ”です。 ビッグイベントを取材して記事を書く。しかし 人生を謳... 続きをみる

  • 貧者の一灯・歴史への訪問

    むかしむかし、金沢(かなざわ)に、お銀(おぎん) と小金(こきん)という仲の良い姉妹がいました。   でも、その姉妹は腹違いの姉妹で、それぞれ に産んでくれたお母さんが違います。   姉のお銀の母親はお銀が小さい頃に死んで しまい、妹の小金の母親はお銀の父親と結婚 してから小金を生んだのです。  ... 続きをみる

  • 貧者の一灯・THEライフ

    介護が必要になった人が自宅で受けられる 介護保険サービスの一つに「訪問介護」が あります。 ホームヘルパーが食事や入浴の介助をした り、買い物や掃除をしたりして、暮らしの自立 を手助けしてくれます。 ※…暮らしの自立手助け・食事や着替え 「おはようさん。今日はクリームパンやな」。 ベッドで朝食をと... 続きをみる

  • 貧者の一灯・番外編

    「家庭教育やフリースクールを認めている 国があるのに、日本では学校に行かないと 異常視される。 世界的に見ても、こんな国は珍しいのではないか」。 名古屋市の事務所で、弁護士の多田元 (ただ・はじめ)(73)は切り出した。   2000年代初め、不登校の男性=当時(15)= が同市の業者に自宅から連... 続きをみる

  • 貧者の一灯・特別編

    ※ 今年のお正月、久しぶりに帰ってきた。 かなり太っていてビックリしたけど顔を見てホッ としたのも事実です。 友達と会ったり食事したりと家にいたのは ほんの少しの時間でしたね。帰ると言った のは三日だったように憶えてます。 帰るよと言われて気を付けてねと言った ものの何か言いたくなって玄関まで追い... 続きをみる

  • 貧者の一灯・漢の韓信シリーズ

    第二章:呉の興隆 荒野の花 秦軍の来襲は、呉軍の首脳部の誰にも予測 できないことであった。   なぜ秦が……という疑問を伍子胥や孫武が 抱いたとしても不思議ではない。 ましてや闔閭がそれを予測していたということは、 あり得なかった。  これは包胥が楚と秦を結ぶ 一本の細い糸を頼りに、努力してようや... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・妄想物語

    私の地元は田舎ではありますが、都会から 数時間の距離にあります。 駅周辺はまだ少し栄えていますが、10年の 間に田舎離れが進み閑散としています。 私は趣味で民話を集めたり歴史を調べたり していますが、地元でもあまり知られていない 不思議な場所が気になっていました。 そこは地元の街を流れる「四十七窯... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・一考編

    内閣府が2019年に行った調査によると、60歳 以上の人で万一治る見込みがない病気になっ た場合、約半数(51.1%)の人が「自宅」で最期 を迎えたいと回答したことが明らかになった。 ※…宣告されてから7年7か月生きた夫。 「この人が病人?」と言われるほど普通な夫 ※…後編より〉心身の限界に達して... 続きをみる

  • 貧者の一灯・歴史への訪問

    この子ザルは子どもだと言うのにお酒が大好き で、こっそり人の家に忍び込んでは、お酒を なめていました。   これを知った猟師は、 「酒を飲むとは、珍しい サルだ。酒をエサに、あのサルを捕まえてや ろう」 と、おけに酒を入れて、サルの通る道へ 置きました。 「くんくん。おや、いい匂いがするぞ」  さ... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・THEライフ

    スポーツなど活動多彩 「団地」といえば、住民の高齢化が大きな課題 だが、横浜市内には高齢化にもかかわらず、 介護が必要なお年寄りが他の地域より少ない 団地があるという。 いったいどんな団地なのか、 都心から電車とバスで約1時間。平日の午前 9時、横浜市旭区の横浜若葉台団地に着くと、 樹木に囲まれた... 続きをみる

  • 貧者の一灯・番外編

    ※ 角田正和(すみだ・まさかず)(40)は、 ひきこもりの人の自立支援をうたう業者 が運営する施設で、約半年間働いた 経験を持つ。 「『救いたい』なんてうそ。彼らがやっている のは犯罪だ」。「引き出し屋」と呼ばれる 業者の内実を告発 ※…「全国回復センター」 (東京)で働くうちに疑念を抱くようにな... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・特別編

    ※ 雄太が恋しくて 雄太が恋しくて 色んなことを思い出す。 何かキーワードがあって、ドッと落ち込む。 そこから立ち直って元の生活に戻るまでが、 なかなか大変。 今まで触れないようにしていた部分に触れて しまったり、触れないまでも近づいてしまった りして、負のスパイラルに巻き込まれ抜けられ ない。 ... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・漢の韓信シリーズ

    第二章:呉の興隆 荒野の花 奮揚は、郢城内の呉軍の駐屯地に潜入し、夫概 に接触を図ろうと試みていた。   そもそもの疑問は、なぜ王の弟という高貴な地位 にある者が、まともな指揮権も与えられずにいるの か、ということである。 しかも情報を得れば得るほど、その疑問は深まっ ていった。   柏挙での最初... 続きをみる

  • 貧者の一灯・妄想劇場

    ある日、高校時代の友人が亡くなったと連絡が ありました。知らない声の女性でした。 なぜ私の携帯番号を知ったのかと聞くと 「彼女 から聞いていた。あなたが彼女の唯一の親友 だから。」 という答えが返ってきました。 電話をしてきた方は、亡くなった彼女の幼馴染 で、家が隣だと言います。 ですが私が亡くな... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・一考編

    内閣府が2019年に行った調査によると、60歳 以上の人で万一治る見込みがない病気になっ た場合、約半数(51.1%)の人が「自宅」で最期 を迎えたいと回答したことが明らかになった。 ※…宣告されてから7年7か月生きた夫。 「この人が病人?」と言われるほど普通な夫 ※…後編より〉 だって主人が要介... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・歴史への訪問

    むかしむかし、夏になっても寒い日が続いて、 作物が育たなくなりました。  このままでは、 年貢を納めることが出来ません。   困った村人たちは相談をして、役所へ年貢を 少なくしてもらえるように願い出ることにしました。   その役目に選ばれたのが、伝助ととん兵という 名前の二人です。 「恐れながら、... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・THEライフ

    住民の急激な高齢化で住民同士の支え合いが 難しくなる団地は多い。独り暮らしの高齢者が 気軽に立ち寄り、ちょっとした不安や体の不調 について相談できる場所を作ることで、新たな 交流や支え合いを生み出す動きが各地で広が っている。   「1人で食べるよりにぎやかでいいわね」 「いつもはこんなにゆっくり... 続きをみる

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  • 貧者の一灯・番外編

    ※ 角田正和(すみだ・まさかず)(40)は、 ひきこもりの人の自立支援をうたう業者 が運営する施設で、約半年間働いた 経験を持つ。 「『救いたい』なんてうそ。彼らがやっている のは犯罪だ」。「引き出し屋」と呼ばれる 業者の内実を告発 (敬称略、文中の人物、施設は仮名) ※…2016年冬。 マンショ... 続きをみる