貧者の一灯 ブログ

信じれば真実・疑えば妄想

貧者の一灯・歴史への訪問

















むかし、奈良県の柳生(やぎゅう)の里に、柳生
但馬守宗厳(やぎゅうたじまのかみむなよし)と
いう、剣術の大先生がいました。  


宗厳(むなよし)は二匹のサルを飼っていて、サル
たちに剣術の相手をさせて、すばやい身のこなし
方などを学んだと言われています。  


そしてそのサルたちは、毎日のように剣術の相手
をさせられているうちに、若い弟子ではかなわな
いほどの剣術の腕前(うでまえ)を身につけていま
した。  


ある日の事、長い槍(ヤリ)をかついだ浪人(ろう
にん)がやってきて、宗厳の弟子になりたいと願
い出ました。  


浪人は、自分をヤリの名手(めいしゅ)だとじまん
するので、宗厳は浪人に言いました。


「それではまず、わしのサルどもをそこの竹槍
(たけやり)でついてみよ」  


浪人は、あきれたような顔をしましたが、「槍を
きわめたわたしに、サルを相手にせよとはあまり
の事。


ですが柳生の大先生が言われるなら、いたしか
たない」 と、肩にかついできた槍を置くと、道
場に立てかけてある竹槍を手にしました。  


連れて来られたサルは胴着(どうぎ)と面(めん)
をつけてもらうと、小さな竹刀(しない)を持っ
て浪人と立ち会いました。


「では、はじめ」宗厳の合図と同時に浪人は竹
槍を突き出しましたが、サルは軽い身のこなし
で竹槍をひょいひょいと上手にかわしました。  


そして竹槍の下をすばやくくぐると、見事に竹
刀で浪人の体をうちつけたのです。


「勝負あり!」  


宗厳の言葉に、浪人は目を丸くしました。「これ
は不覚(ふかく)。サルになんぞ一本とられるとは、
何かの間違いだ。


すまないが、もう一勝負させてほしい」「よか
ろう」宗厳は、もう一匹のサルとも立ち会わせ
ましたが、今度も同じように浪人は負けてしま
ったのです。


「どうだ、もう一勝負やってみるか?」


「・・・いえ」宗厳の言葉に、浪人ははずかし
そうに帰って行きました。  


しかし浪人は一ヶ月半のあいだ山にこもると、
本気になってきびしいけいこをつみました。  


そしてまた柳生の里にやって来ると、もう一度
だけ、サルと立ち会わせてほしいと願い出たの
です。


「・・・・・・」  


宗厳はしばらくだまって浪人を見つめる、浪人
に言いました。 「そのほう、かなりのけいこを
つんできたと見える。


今度はサルも、かなうまい。まあいい、サルと
立ち会ってみよ」  


宗厳はサルに胴着をつけると、浪人と立ち会わ
せました。  


サルと浪人はするどい目でにらみ合っていまし
たが、浪人の真剣な目におそれをなしたのか、
サルは急にはげしい鳴き声をあげると、そのま
ま逃げてしまいました。  


その後、宗厳の弟子になった浪人はめきめきと
剣術の腕を上げ、宗厳に次ぐ剣の腕前になった
そうです。…










※…
自分が死んだ時にたった一つ、天国に持って
行ける記憶を選ぶ、という内容の映画です。


高校生の頃にこの映画を観て、何の気無しに
ママに聞いてみた。


「天国にどのシーンを持って行きたい?」


そしたらママは即答えました。「アンタが生
まれた瞬間かな」


※ …
うちは大して裕福でもなかったのに、私が男
の子が苦手だったからという理由だけで、小
学校から身分不相応な私立のお嬢さん学校に
通わせてもらった。


それなのに少しも勉強せず、ママは何度も赤
点を取った私のせいで学校に呼ばれた。


受験も無い癖に、授業に付いて行くために塾
へも行かせてもらった。 そんなに余裕は無か
ったはずなのに…。


でも当時の私は全然そんな事も考えず、過干渉
だと反抗ばかりして、プチ家出を繰り返してい
た。


沢山怒らせて、沢山泣かせた。


※ …
それでもやっと専門まで出て、念願の幼稚園
の先生になる事が出来た。


家にお金も入れられるようになった。


それなのに無計画な妊娠…。しかも相手は四
つも年下の学生の彼氏。


堕ろして欲しいと言われた。


「産みたいけど、一人じゃ無理だよ」とママ
に言ったら、 ママは私を引っ叩いた後、


「私にまだ子宮があれば、代わりに産んであげ
たのに…」 と泣き始めた。 ママは子宮筋腫で
子宮を摘出してしまっていた。


※ …
その後、私の貯金と、今まで家に入れていたお
金(ママが貯めていてくれた)を合わせて引っ
越し、出産資金にした。


彼氏ははっきり言って自己中心的な子どもだけ
ど、何とか説得したよ。


今はお腹の子どもに毎日話し掛けている。



これだけ大切に育ててもらったのに、24歳にも
なって何一つお返し出来ず、最後の最後に心配
や迷惑を掛けたまま嫁に出た。


妊娠経過も良くなくて、度々お世話になって
しまった。


みんな諦めた方が良いと言う中、あなただけ
が私の産みたい気持ちを尊重して、精一杯の
事をしてくれた。


私の幸せのために祈り、叱ってくれた。


こんな大人になっても駄目な娘だけど、それ
でもやっぱり天国には、初めて会えた日の
記憶を持って行ってくれるかな?


※ …
ママの孫は、今週か来週には生まれるよ。


あなたを超えるのは難しいけど、私も娘に、
あなたが与えてくれた愛情を伝えて行きます。


いつもごめん。 ありがとう。 世界一尊敬し
ています。


もうすぐバーバになるママへ。
もうすぐママになる馬鹿娘より。。・・・






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