貧者の一灯 ブログ

信じれば真実・疑えば妄想

貧者の一灯・漢の韓信シリーズ

















第三章:呉越相撃つ・ 喪中を討つ  


伍子胥は、申包胥の意に従って孫武を説得
した。


「楚を我々は滅亡寸前まで追い込んだが、これが
単なる我々の侵略行為でしかないとは考えるべき
ではない。


楚は国力を大きく失ったことは確かだが、明らか
に社会は改善されつつある。


考えてみろ。楚は我々との対立をきっかけとして、
佞臣費無忌が失脚し、滅んだ。それを滅ぼした
嚢瓦も私腹を肥やしてばかりで人民から白眼視
されるような人物であったが、やはり滅んだ。


情実にとらわれない、質実剛健な世が訪れようと
している。


我々の行為は、決して無駄ではない」
「詭弁だよ、それは」
「では聞く。君は、外敵から武力侵攻の危険に
晒されること以外に、これらの問題を解決する
方法を知っているのか。


聞くところによると……新たに即位した楚王軫は、
幼いながらも英明であるそうだ。


数々の緊張が、真に人を育てるとは思わないか」
「いや、思わない。人はどんな状況でも自己を律
することができさえすれば、成長できる。社会も同
じだ。


外的要因に左右されることなく、自分たちがより
よき世を作っていこうと思えば、それは可能だ」


「長卿。それは君が学者であるがゆえの考え方だ。
我々の多くは、君ほど自己を律することができない。
安楽な環境に放っておけば、人はどんどん堕落
する。社会も同じだ。


一度乱れた社会は、なんらかのきっかけを与えて
やらなければ、自ら改善することはない。君も戦争
の意義を考える学者であるならば、そのようなこと
を考えてみたらどうだ!」


「では我々は、社会の自己改善を助長するため
に戦うというのか。戦争の意義はそこにあると?」


「そういう効果もあるという話だ。越国を見ろ。彼ら
は富国強兵に努力しているが、そのすべてはこの
呉地を征服する目的にある。


誰もがその効果を考えて戦争を起こそうとする
わけではない。しかし俯瞰するように物事を見
れば、彼らの意図を打ち砕くことが可能なのだ」


「効果を考えず、結果だけを求めて戦争を起こ
そうとする者の意志をくじく……我々はそうあら
ねばならない。


確かに君の言う通りかもしれぬ」 「その世界を
俯瞰する役目が、君に与えられた仕事だ」


「…では我々は、楚をもう一度攻撃すべきだ。いま
の国力を失った楚では、広大な領地を維持する
のに苦労するだろう。


それは領内に暮らす住民にとっても、よいことで
はない。我々がその領地を狭めてやることによって、
彼らは救われるのだ。住民はもちろん、楚国その
ものも」


「ならば早く出仕してそのことを王さまに献策しろ。
王さまは、次になにをすべきか迷っていらっしゃる」  


孫武はようやく重い腰を上げた。彼は呉王闔閭
の前に久々に顔を出すと、楚を再び攻撃すること
を進言し、認められた。


そしてそれは成功し、呉は楚の東の地、番はを
領有することとなった。   …













※…
夜に予定よりかなり早く生理が来て、ナプキンが
ないので子どもを産んだ人が使う産褥パッドを
装着し、なんとか眠りについたが、


朝起きても、昨夜の「生理ショック」を引きずって
いた。


51歳、周りには閉経してる人も多い。 めんどくさ
いからとっとと生理終わらないかなぁと思っては
いたが、まさか入院中に来るなんて。


あとでコンビニにナプキンを買いにつれていって
あげるとは看護師さんに言われていたが、週末で
人手が足りないので昼頃まで我慢してくれますか
とのことだったので、午前中を産褥パッドで過ごす。


それにしても、なんだろう、これ。 おむつとナプキン
の中間というか、ごわごわして変な感触だ。


子どもを産んだ人は、みんなこんなものを使って
いるのか。 妊娠したことも出産したこともなく、50
歳を過ぎて、子どもを持たずに死ぬことが決定し
ていたはずなのに、まさか産褥パッドというものを
使うことになるとは、人生はわからない。



※…思わず来るもの、それが生理


しかし思いがけず生理が来たのは、困った。つい
うっかりパンツに経血がついちゃったりしたらどう
しようと、夫に持ってきてもらったパンツの残り枚数
を数える。


風呂場で汚れた下着を洗って干したりもできる
のだが、干すとこなんて大部屋の個スペースに
無いぞ。


木曜日にシャワーを浴びられたけど、次はいつか
わからない。毎日シャワーを浴びられない状況で、
生理が来るというのは、不快でしょうがない。


なんで今来るの! 生理! なんで閉経して
ないの私! と、やり場のない怒りと、


「ネタが増えた。産褥パッドって!」と喜んでる
自分がいて、感情が交差してわけわからなくな
っていた。


昼前に看護師さんが「お待たせしました~。
コンビニ行きましょう」と車椅子を持ってきて
くれる。


結構大きな病院で、コンビニまで行くのも移動
距離があるので、また車椅子移動だ。


聞けば、看護師さんはコンビニにお昼ごはんを
買いに行くのだという。


「社員食堂みたいなのはないんですか」と問うと、
「あるけど、土日は休みだから」と答えてくれた。


病院内のコンビニに向かう。 コンビニに来るのも
久々なので、テンションがあがる。


車椅子のまま、生理用のナプキン羽根つき夜用、
昼用、そしてタンポンを購入し、お昼ごはんを
購入し終えた看護師さんと共に病室に戻る。


そして、トイレに入り、産褥パッドを剥がして、
ナプキンとタンポンを装着した。


快適……。着け心地がいい。 ナプキン!ありがとう! 
と感謝する。



※…心配事はないにこしたことない


ただ、病院で生理になって過ごしたことにより、
私はあることに気づいた。


私が入院した日は、シュガーリング脱毛をして、
あそこがつるんつるんで毛が無かった。


入院翌日に看護師さんに「シモの洗浄」つまりは
あそこを洗われた際に、「毛がないんで洗いやす
い患者ではないか。秘かに喜ばれてたりして」と
考えていた。


あそこに毛がないというのは、生理中も気持ちが
楽だ。 好きなときにシャワーを浴びられない状況
だったが、毛がないおかげで、生理の血が毛に
絡まる不快感や不潔さが、ない。


なので、予想外に、生理が負担にならなかった。


やっぱり毛はないほうがいい!と、入院中、「シモ
の洗浄」といきなり訪れた生理で、痛感した。


退院後、これはなんとしてでも、シモの毛を無く
してつるんつるんで生きていく術を探さなくては
ならない。


毛がないことが、私の入院中のストレスを、こんな
に軽減してくれるなんて、大いなる発見だった。


※…
この日は地震があった。揺れはしないけど、ゴゴゴ
っと音がした。


京都はこの時期、地震が続いていて、心配に
なった。 入院中に大きな地震が来たら、どう
するんだろうと考えたりもした。 …








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