貧者の一灯 ブログ

信じれば真実・疑えば妄想

貧者の一灯・歴史への訪問




















「福は内と言っても、福の神が家に来る事は
ない。それならいっそ、今年は鬼を呼んでみよう」
そしておじいさんは、大声で叫びました。


「鬼は~内! 福は~外!」  


するとその夜、誰かが家の戸を叩きました。
「こんばんは。『鬼は~内』と、鬼を呼んだの
はこの家かいのう?」  


なんと、鬼がやって来たのです。


「まさか、本当に鬼が来るとは」 おじいさんは
びっくりしましたが、せっかく来たのを追い返す
わけにもいかないので、おじいさんは、なけなし
のお金でお酒を買って来ると鬼にふるまいました。  


すると鬼は、とても気分を良くして言いました。
「まさか節分の日に、こんなに良い思いが出来
るとはな。  


この礼に、わしがサイコロに化けてやろう。  


じいさんは賭場(とば)へ行って、こっそり
サイコロをすり替えるんじゃ。  じいさんが
勝つ様に、してやるからな」  


そこでおじいさんは言われた通りに鬼が化
けたサイコロを持って、賭場へと出かけました。  


そしておじいさんが賭場で半に賭ければ、
鬼のサイコロは奇数の目を出してくれるし、
おじいさんが丁に賭ければ、鬼のサイコロは
偶数の目を出してくれるのです。  


おかげでおじいさんは、一晩で大金持ちに
なりました。  


さて、大金持ちになって幸せに暮らした
おじいさんですが、やがて寿命を迎えて
死んでしまいました。  


そして地獄行きか天国行きかを決める為に
えんま大王に呼び出されたのですが、鬼の
サイコロでインチキをした事がえんま大王に
ばれてしまい、おじいさんは地獄へ送られる
事になったのです。  


地獄へ落とされてがっかりするおじいさんの
前に、あの時の鬼が現れて言いました。


「じいさん、すまんかったな。 本当なら天国行
きなのに、わしがサイコロに化けた事がえんま
さまにばれてしまって。  


でも、安心しろ。 釜ゆでの時は火を加減して、
ちょうどいい湯加減にしてやるからな。  


そして針の山を歩く時は、こっそりと鉄のわらじ
をはかせてやるからな」  


鬼のおかげで、おじいさんは釜ゆでにされても、
針の山を歩かされても平気でした。  


そして、ちっとも苦しまないおじいさんに気が
ついたえんま大王は、 「うむ。釜ゆでにされて
も針の山を歩いても平気とは、何とも不思議
な人間がいるものだ。  


しかし、地獄を苦しまない者が地獄にいては、
他の罪人に示しがつかぬ。  


誰か、あのじいさんを極楽へ連れて行け」 と、
鬼に命じて、おじいさんを天国へ追い出した
そうです。。…













小林正観さんの心に響く言葉…


「結婚前にはとても優しい人だったのに、
結婚してからはひどい。


どうしてこんなに変ってしまったのでしょうか。
どうすれば良いのでしょうか」と相談を受ける
ことが少なくないのです。


「結婚前に、車を運転する、ハンドルを持たせる
と人格が変る、酒を飲ませると人格が変る、大金
を持たせると人格が変る、ということはありません
でしたか」と質問をすると、多くの場合、


「確かにそうでした」との答えが返ってきました。


「全て」ではないのは、「車の運転を見たことが
ない」「上司との酒の席しか知らない」 (2人きりで
飲んだことがない)、「彼が財力や権力を持って
いない」(持ったことがない)、


ゆえに「 わからない」との答えもあったため。


有利な立場や優位に立ったとき、急に態度が
変る(偉そうになる、威張る、横柄になる、尊大
になる、傲慢になる、金遣いや言葉使いが荒く
なる、一人一人を尊重しなくなる)人は、


「業(ごう)が深い」のだそうです。 「業が深い」
人は、その「業の深さ」を修正しに(この世に)
出てきたらしいのですから、「業の修正」をしな
がら「喜ばれる存在になること」を目指すことに
なるようです。


「10年たっても20年たってもどんなときでも
(タテ)、年上に対しても年下に対しても誰に
対しても(ヨコ)、どんな状況でも(ハンドルを
持っても酒を飲んでも強い立場になっても)、


同じ笑顔、同じ丁寧さを保ち続けること」、
それが「タテヨコ不変」の意味。


もし自分が相手によって態度を変えているよう
なら、これを機に、「不変」の路線に切り替えて
みてはどうでしょう。


克服できるようなら、「業があまり深くなかった」
ということ になります。


人格向上 (魂磨き)の第1歩は、「 “タテヨコ不変”
人格」から始まるのかもしれません。


※…
『こころ「業が深い」とは、一般的には、欲深いとか、
運が悪いときに使われるが、具体的には、


「酒の上での過ちがある」「喧嘩が多い」「金銭
に執着する」「男女のトラブルが多い」等々の
ことを指す。


頭の中では悪いと思っていても、ついついやっ
てしまったり、止めたくても止められないということ。


つまり、意思が弱いということになる。
(以上、仏教事典より)


「タテヨコ不変」であるかどうかを見るのは、
何も結婚するときだけではない。 日頃、
友人としてつき合うとき、最も大事な要素が
この「タテヨコ不変」だ。


人格(魂)を磨き… タテヨコ不変の人格を
目指したい。…









×

非ログインユーザーとして返信する